仕事でxDevAPIを使おうと思ましたが、あまり私のやりたい事にマッチすることが書いてあるサイトが少なかったので、自分で色々調べてみました。
少しまとまった量になったかと思ったのと、思ったよりこの話題に関する紹介しているサイトが少なかったので書いてみようと思いましまた。
Contents
ことのはじまり・・・
仕事でデータベースはMySQLを使っていて、C++でコーディングされているシステムがありまして…
MySQLのアクセスIFとしてmysqlppというライブラリを使っていますが、残念なことにこのライブラリは何かあまり熱心に開発されていない気がし…メンテもやる気あるのかな?っと感じていました…テケッテンテンテン…(/ω\)(/・ω・)/(/ω\)
う~ん…これは改善が必要かな?と思い立って調べ始めると、「ハヤっ!」(;´Д`)最近は色々進歩しているようですねっっ!
ということで…なんだ、かんだで、MySQL connecter/C++にたどり着きました…
んじゃー使ってみるか…と意気込んではみたものの、ドキュメントは英語…あーいつものことだけど、読めないんだよね…
仕方ないので、グーグル先生を頼りに使い方を調べましょ!というのが事の始まりまです・・・
(ここは読み飛ばしてもらって結構ですから…(/ω\))
あれ?xDevAPIは?
そう!connecter/C++は出てきましたが、xDevAPIは何?って話ができてなかったですね…
簡単に言うとMySQLDBにアクセスするときに使うAPIの1つです。
(´・ω・)「1つ?とは他にもあるんかい?」
X Protocolを使ってアクセスする仕組みのようです。
(´ω`*)「…あれ?スルー?した?えっ?」
X Protocol?とは?って調べているとこういった疑問の連鎖がガンガン来るんですよね…
X Protocolについては、あまり調べませんでした!
けど、最近でてきた新しい汎用的で便利なプロトコルみたいなもの?って思っています!
この辺を深堀すると話が長くなりそうなので、ここはズバッ(/・ω・)/と割愛します!
公式ドキュメントでは、この辺の話は、Chapte 1 Introduction to Connector/C++のあたりに記載があります。
MySQL Connector/C++ 8.3 is a MySQL database connector for C++ applications that connect to MySQL servers.
MySQL Connector/C++ 8.3 は、MySQL サーバーに接続する C++ アプリケーション用の MySQL データベース コネクタです。
Connector/C++ can be used to access MySQL servers that implement a document store, or in a traditional way using SQL statements.
Connector/C++ を使用すると、ドキュメント ストアを実装する MySQL サーバーにアクセスしたり、SQL ステートメントを使用した従来の方法でアクセスしたりできます。
The preferred development environment for Connector/C++ 8.3 is to enable development of C++ applications using X DevAPI, or plain C applications using X DevAPI for C, but Connector/C++ 8.3 also enables development of C++ applications that use the legacy JDBC-based API from Connector/C++ 1.1.
Connector/C++ 8.3 の推奨開発環境は、X DevAPI を使用した C++ アプリケーションの開発、または X DevAPI for C を使用したプレーン C アプリケーションの開発を可能にすることですが、Connector/C++ 8.3 では、Connector/C++ 1.1 のレガシー JDBC ベース API を使用する C++ アプリケーションの開発も可能になります。
と!ここまで!(‘ω’)ノ
今まで使っていたレガシーのAPIと、XDevAPIが使えるということらしいですね!(大きく分けると2つあるってことよっ!)
やっぱ新しいものを使わないと!ってことでこれからこのXDevAPIの使い方について、調べた内容を書いていこうと思います。
ヨシ!インストールだ!
お約束的に私の環境…
CentoOS7だよ…ここはエーって言われそうだけどね。
6月にサービス終了と噂の…(´ω`*)なんてことなの…
一応コマンドでの確認方法です。
# cat /etc/redhat-release
CentOS Linux release 7.9.2009 (Core)
さてここからは公式ドキュメントChapter 2 Obtaining Connector/C++を見ながら作業を進めましょう。
公式ドキュメントに沿って作業をしてみた感想から…
っとその前に、公式ドキュメント見ながら作業した感想から…
そうですね…そんなに手間取りませんでしたね、比較的スムーズに行けたと思います。
ところどころ、ん?って解りにくく感じる点はありましたけど、そのあたりを解りやすく説明できるとよいかなと感じます。
では行きます…アムロ的にね…
最初に、バイナリか?ソースか?を決める
まず最初に記載されているのは、
Connector/C++ binary and source distributions are available, in platform-specific packaging formats. To obtain a distribution, visit the Connector/C++ downloads page. It is also possible to clone the Connector/C++ Git source repository.
簡単に訳すと、
・各ディストリビューション向けのバイナリでの提供
・Gitからのソース提供
があるよ!ってことですね。
ダウンロードページのリンクも貼ってあるのでまずは、バイナリでインストールできるかを見てみました。
「Select Operating System.」のところ今、「Microsoft Windows」が選択されてますね。
どんなのがあるかというと…
まぁこんな感じです。
やはり、CentOSはないようですね。Red Hat EnterpriseとかLinux-Genericとか?使えるかも?みたいにも考えたんですけど…上手くいかないとハマりそうだなぁと思いバイナリでのインストールは断念しました。(/ω\)ひっえー…
と言う訳で…Gitソースからセットアップすることにしました…
前提条件
ソースからインストールなので、続きは公式ドキュメントのChapter 4 Installing Connector/C++ from Sourceから…です。
前提条件は4.1 Source Installation System Prerequisitesここに書いてありますね。
記載のある条件は以下の4つ。
先に言ってしまうと、MySQL Client Libraryと、Boost C++ LibrariesはレガシーのJDBCを使う人は必要ということなので、xDevAPIを使う人はBuild ToolsとSSL Supportのみ気にしましょう。
- Build Tools
- MySQL Client Library
- Boost C++ Libraries
- SSL Support
Build Tools
You must have the cross-platform build tool CMake (3.0 or higher).You must have a C++ compiler that supports C++17 (as of Connector/C++ 8.0.33).
書いてあるマンマですね。Cmakeは3.0以上、C++17をサポートしていることが必要です。
ここはCmake3をインストールした覚えがない人はだいたい、古いバージョンが入っているか?インストールされてないか?どっちかでしょう。
なんでインストールしてあげる必要あると思います。
ここはあまり時間を割きたくないけど、軽く調べてみる感じだとCentOS7だとyumでインストールできないのかな?皆さんソースからのインストールを紹介しているようですね…
自分がどうやってインストールしたのか?正直覚えてないので…割愛かな…
バージョンは以下で確認できます。
# cmake3 --version
cmake3 version 3.17.5
yumでinstallできるか確認するには、yum infoを使うとよいですね。私の環境で実行すると以下の感じになりました。インストール済みってでたけど…うーんどうやったんだっけ…
# yum info cmake3
インストール済みパッケージ
名前 : cmake3
アーキテクチャー : x86_64
バージョン : 3.17.5
リリース : 1.el7
容量 : 26 M
リポジトリー : installed
提供元リポジトリー : epel
要約 : Cross-platform make system
URL : http://www.cmake.org
ライセンス : BSD and MIT and zlib
説明 : CMake is used to control the software compilation process
: using simple platform and compiler independent
: configuration files. CMake generates native makefiles and
: workspaces that can be used in the compiler environment of
: your choice. CMake is quite sophisticated: it is possible
: to support complex environments requiring system
: configuration, preprocessor generation, code generation,
: and template instantiation.
cmake3をソースからコンパイルするときは、C++11が必要らしいので、ソースからインストールする人は先にC++の方のバージョン確認してから実施した方がよいかと…
さてちょっと面倒なC++の方のお話…
こちらもソースからのインストールか?yumからのインストールか?悩みますね。OSが古いとこの手の悩みがずっと付きまといます。
基本はyumでやった方がいいです。あとで「あれ?何インストールしてたっけ?」って絶対なるので、管理できるyumインストールを選ぶべきですが…
できないときは仕方ないよね…(´・ω・)
yumでインストールできるって話では、CentOSだとdevtoolsetっていうのがあります。こいつを使うとよいみたい。devtoolset-7ぐらいを入れるとC++17もサポートしておるとか?してないとか?
で、どのバージョンがインストールできるかっていうのは先ほどのyum infoコマンドで調べてみるのがよろしいと思います。
yum info devtoolset-7
とかこんな感じで調べてみるとよいです。
私の環境だと、yum info devtoolset-11まではでてくるけど、yum info devtoolset-12とすると、
「エラー: 表示するパッケージはありません」と言われました。
新しい方がいいじゃないの?ってことで、devtoolset-11をインストールしました。
yumでインストールする場合でも以下の手順が必要です。
# yum install centos-release-scl-rh
# yum install devtoolset-11
これでも使えるようになってるわけではないないです。
# g++ --version
g++ (GCC) 4.8.5 20150623 (Red Hat 4.8.5-44)
Copyright (C) 2015 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
あれ?変わらないってなります。以下の手順を踏む必要あるみたいです。
# scl enable devtoolset-11 bash
あとは、.bashに「source scl_source enable devtoolset-11」を追記するとか?色々やり方あるみたいなんで、調べてみて下さい。
私はこのあたりの環境設定ちゃんとやってないみたいですね。(‘ω’)なのでg++のバージョン確認では「ん?」ってなりました。
ちなみにインストールすると以下の場所に配置されます。これは知っておいた方がいいですね。
私はdevtoolset-7もインストールしてました…
# ls -ltr /opt/rh/
合計 0
dr-xr-xr-x 3 root root 30 1月 3 11:19 devtoolset-7
dr-xr-xr-x 3 root root 30 1月 3 22:32 devtoolset-11
C++の部分はちょっと戸惑うところがあるので記載しました。
MySQL Client Library
ここは…レガシーのJDBCを使う人は、以下必要だよ!って書いてあります。
なので…xDevAPIを使う人は関係ない!
と言うことで…すっ飛ばします。
To build Connector/C++ from source, the MySQL C API client library may be required:
- Building the JDBC connector requires a client library from MySQL 8.3 (8.3.0), 8.2 (8.2.0), 8.1 (8.1.0), MySQL 8.0 (8.0.11 or later), or MySQL 5.7 (5.7.9 or later). This occurs when Connector/C++ is configured with the
WITH_JDBC
CMake option enabled to include the JDBC connector.- For Connector/C++ built without the JDBC connector, the client library is not needed.
…省略…
Boost C++ Libraries
ここも…レガシーのJDBCを使う人は、必要です。というお話なので…
xDevAPIを使う人は関係ない!( `ー´)ノ
To compile Connector/C++ the Boost C++ libraries are needed only if you build the legacy JDBC API or if the version of the C++ standard library on your system does not implement the UTF8 converter (codecvt_utf8).
SSL Support
公式ドキュメントから付け加えることは特にないです。
Use the
WITH_SSL
CMake option to specify which SSL library to use when compiling Connector/C++. OpenSSL 1.0.x or higher is required. Your other options are:
- As of Connector/C++ 8.0.18, it is possible to compile against OpenSSL 1.1.
- As of Connector/C++ 8.0.30, it is possible to compile against OpenSSL 3.0.
インストールは方法については、ソースからか?yumからかは悩みどころですけど、yum推奨です。
バージョン確認は以下の通り。細かい方法は割愛します。。。ググって(・´з`・)ください。
# openssl version
OpenSSL 1.1.1s 1 Nov 2022
やっと、前提条件が終わり…
やっと!インストール開始!
インストールは以下の手順で進めます。
- ソースの展開
- ビルド環境構築
- ソースビルド!
まずは、ソース展開
4.2 Obtaining and Unpacking a Connector/C++ Source Distributionここからです!
ソースコードの取得方法は2つ、ソースを固めたZIPを解凍するか?GITから取得するかです。
GITへの接続できない!とか企業内の特殊な環境の方はZIP選択でしょうね。
DownLaodページ→Connector/C++ downloads page.ここから以下を選択?でしょうか?ちょっと私はGITから取得したので自信がないですけど…
取得したZIPを、インストール作業したいマシンの素敵なディレクトリに配置して以下で解凍ですね。
※素敵でなくても大丈夫ですよ。(´・ω・)
tar zxvf PACKAGE.tar.gz
GITの場合は以下のコマンドでこちらも素敵なディレクトリに移動してから実施。
git clone https://github.com/mysql/mysql-connector-cpp.git
おそらく、ZIPでもgit cloneでも
mysql-connector-cpp
というディレクトリができるかと思います。
指定バージョンを使いたい場合は、
cd mysql-connector-cpp
git checkout 8.0
と公式ドキュメントに書いてあるので、そのように…(´・ω・)うぉっほんっ
ここまでは、まだ、インストール終わってないですけど…ソース展開完了です!
展開後のディレクトリ内容を以下に記載します。
testappのディレクトリは「動かしてみよう編」で使いますので気になったら先に見ておいてください。
# mysql-connector-cpp
-rw-r--r-- 1 root root 15041 1月 3 11:51 CMakeLists.txt
-rw-r--r-- 1 root root 129 1月 3 11:51 INFO_SRC.in
-rw-r--r-- 1 root root 366 1月 3 11:51 INFO_BIN.in
-rw-r--r-- 1 root root 1834 1月 3 11:51 CONTRIBUTING.md
-rw-r--r-- 1 root root 5604 1月 3 11:51 buildinfo.cmake
-rw-r--r-- 1 root root 1345 1月 3 11:51 README.txt
-rw-r--r-- 1 root root 4127 1月 3 11:51 README.md
-rw-r--r-- 1 root root 145547 1月 3 11:51 LICENSE.txt
drwxr-xr-x 3 root root 60 1月 3 11:51 cmake
drwxr-xr-x 11 root root 4096 1月 3 11:51 cdk
-rw-r--r-- 1 root root 55 1月 3 11:51 coverage.ignore
drwxr-xr-x 3 root root 4096 1月 3 11:51 common
drwxr-xr-x 3 root root 117 1月 3 11:51 devapi
drwxr-xr-x 4 root root 52 1月 3 11:51 include
drwxr-xr-x 2 root root 4096 1月 3 11:51 doc
-rw-r--r-- 1 root root 11545 1月 3 11:51 jdbc.cmake
-rw-r--r-- 1 root root 6692 1月 3 11:51 install_layout.cmake
drwxr-xr-x 11 root root 4096 1月 3 11:51 jdbc
drwxr-xr-x 2 root root 85 1月 3 11:51 testapp
drwxr-xr-x 4 root root 4096 1月 3 11:51 packaging
-rw-r--r-- 1 root root 1725 1月 3 11:51 try_jdbc.cc
-rw-r--r-- 1 root root 1817 1月 3 11:51 try.cc
drwxr-xr-x 3 root root 4096 1月 3 11:51 testing
-rw-r--r-- 1 root root 3217 1月 3 11:51 version.cmake
drwxr-xr-x 3 root root 4096 1月 3 11:51 xapi
ビルド環境を構築
4.3 Installing Connector/C++ from Sourceです。
まずは、ビルドするための環境構築をします。ビルド環境は、ビルド実行する環境に合わせて設定を調整する作業と考えて下さい。
私の実施している環境はCentOS7でその環境に合わせたビルド用の環境をカスタマイズする作業です。
Use CMake to configure and build Connector/C++. Only out-of-source-builds are supported, so create a directory to use for the build and change location into it. Then configure the build using this command, where
concpp_source
is the directory containing the Connector/C++ source code:CMake を使用して Connector/C++ を構成およびビルドします。 ソース外のビルドのみがサポートされているため、ビルドに使用するディレクトリを作成し、場所をそこに変更します。 次に、以下のコマンドを使用してビルドを構成します。concpp_source は、コネクタ/C++ ソース コードを含むディレクトリです。
と…ここは少し解り難い部分ですけど…
「ビルドに使用するディレクトリを作成し、場所をそこに変更します。」
ですけど、これは「好きなディレクトリを作ってそこに移動しなさい。」ということです。
例えばですけど、/tmp/build/connectorcppというディレクトリを作ってそこに移動の場合、
# mkdir -p /tmp/build/connectorcpp
# cd /tmp/build/connectorcpp
で良いわけです。ディレクトリ名は自由。素敵な名前を付けましょ~(‘ω’)ノ
さて続いて、上記例でいうと今は、「connectorcpp」にいるわけです。
ここで、「以下のコマンドを使用してビルドを構成します。」です。以下のコマンドっていうのは、
# cmake3 concpp_source
※インストールの仕方でcmake3の部分は"cmake"だったりします。
公式ドキュメントはcmakeって書いてありますのでその点は自分の環境に合わせてください。
ですが、「concpp_source」っていう部分は自分の環境に合わせて変える必要あります。
ここは、ZIPまたは、git cloneしたディレクトリを指定します。
例えば、以下のディレクトリにgit cloneした場合
/tmp/GIT/mysql-connector-cpp
上記コマンドは以下のようになります。
# cmake3 /tmp/GIT/mysql-connector-cpp
手順をまとめると、
1.好きなディレクトリ作る。(mkdir)
2.そのディレクトリに移動(cd)
3.そこでcmake3 concpp_sourceコマンド実行。
ですね。これで伝わりますか…?
…ここまで、きて、なんですが…
これをこのまま進めてしまうとあとで、実際のビルドしたときに失敗します…(´ω`*)
私の場合、上記のコマンドのまま出来上がったビルド環境を使ってビルドすると、C++のコンパイラが古いものが使われました…。
で、どうすべきだったかというと、コンパイラの位置を指定してビルド環境を作ってあげる必要がありますよということです。
g++のインストールの際にこのあたりが正しく認識できるように環境変数などをシッカリ設定できている人はこのあたりはやらなくても上手くいくと思います。
上手くできてない人は、ビルド環境構築時にオプションが指定できるので、いくつかオプションを指定して上記の問題に対処するわけです。
オプションについては、公式ドキュメントにも記載がありますが、説明を割愛して…
私が使ったのもだけちょっと説明書きます。
最終的なコマンドは以下の通りです。
# cmake3 -DBUILD_STATIC=ON -DCMAKE_CXX_STANDARD=17 \
-DCMAKE_CXX_COMPILER=/opt/rh/devtoolset-11/root/usr/bin/g++ concpp_source
-DBUILD_STATIC
スターティックなライブラリを作ってね!(動的じゃないやつ)のオプション。
今は、ビルド環境構築なので、ここで指定すると、STATICライブラリを作るようにビルド環境が構築されるということです。まだ、ライブラリ自体ができるということではないです。
-DCMAKE_CXX_STANDARD
使用するC++のバージョンの指定。指定した方がよいのかよくわからなかったのですが、C++17を指定
-DCMAKE_CXX_COMPILER
ここが重要ですね。先に記載しましたが、「devtoolset-11」がどこにインストールされるのか?を知っておくと良いという部分です。これを指定しないと、C++17対応のコンパイラが見つからなっくって失敗します。
concpp_source
上記で説明した通り、ZIPまたは、git cloneで展開したソースディレクトリを指定して下さい。
ログを全部張り付けるわけにはいかないですが、抜粋して貼ります。
実行ログ
[root@localhost connector_cpp]# cmake3 -DBUILD_STATIC=ON -DCMAKE_CXX_STANDARD=17 -DCMAKE_CXX_COMPILER=/opt/rh/devtoolset-11/root/usr/bin/g++ /root/work/GIT/mysql-connector-cpp/
=== Booststrap ===
-- generator: Unix Makefiles
-- build type: Debug
-- C++ compiler: /opt/rh/devtoolset-11/root/usr/bin/g++
-- ----
-- The C compiler identification is GNU 4.8.5
-- The CXX compiler identification is GNU 11.2.1
-- Check for working C compiler: /usr/bin/cc
-- Check for working C compiler: /usr/bin/cc - works
-- Detecting C compiler ABI info
-- Detecting C compiler ABI info - done
-- Detecting C compile features
-- Detecting C compile features - done
-- Check for working CXX compiler: /opt/rh/devtoolset-11/root/usr/bin/g++
-- Check for working CXX compiler: /opt/rh/devtoolset-11/root/usr/bin/g++ - works
-- Detecting CXX compiler ABI info
-- Detecting CXX compiler ABI info - done
-- Detecting CXX compile features
-- Detecting CXX compile features - done
-- Check if the system is big endian
-- Searching 16 bit integer
~ 省略 ~
Install location: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0
Connector libraries will be installed at: lib64
Project configuration options:
: BUILD_STATIC: ON
Build static version of connector library
: WITH_SSL: system
Either 'system' to use system-wide OpenSSL library, or custom OpenSSL location. (default : system)
: WITH_PROTOBUF:
Enable, disable or point to PROTOBUF installation.
: WITH_ZLIB:
Enable, disable or point to ZLIB installation.
: WITH_LZ4:
Enable, disable or point to LZ4 installation.
: WITH_ZSTD:
Enable, disable or point to ZSTD installation.
: WITH_JDBC: OFF
Whether to build a variant of connector library which implements legacy JDBC API
-- Configuring done
-- Generating done
-- Build files have been written to: /root/work/BUILD/connector_cpp
★ここで終わり。私がインストールしたときは8.2でしたね。
これでビルド環境が構築されました。Σ(・ω・ノ)ノ!
出来上がった直後のディレクトリの内容です。
# ls -ltr
合計 72
drwxr-xr-x 3 root root 85 2月 25 17:39 platform-cache
drwxr-xr-x 2 root root 33 2月 25 17:39 libutils
drwxr-xr-x 2 root root 6 2月 25 17:39 sub_project_test
drwxr-xr-x 2 root root 6 2月 25 17:39 link_test
-rw-r--r-- 1 root root 72 2月 25 17:39 INFO_SRC
-rw-r--r-- 1 root root 268 2月 25 17:39 INFO_BIN
-rw-r--r-- 1 root root 32402 2月 25 17:39 CMakeCache.txt
-rw-r--r-- 1 root root 3385 2月 25 17:39 cmake_install.cmake
-rw-r--r-- 1 root root 20371 2月 25 17:39 Makefile
drwxr-xr-x 3 root root 64 2月 25 17:39 testing
drwxr-xr-x 4 root root 77 2月 25 17:39 include
drwxr-xr-x 3 root root 64 2月 25 17:39 doc
drwxr-xr-x 4 root root 76 2月 25 17:39 common
drwxr-xr-x 4 root root 76 2月 25 17:39 xapi
drwxr-xr-x 4 root root 76 2月 25 17:39 devapi
drwxr-xr-x 10 root root 4096 2月 25 17:39 cdk
drwxr-xr-x 12 root root 4096 2月 25 17:39 CMakeFiles
ビルディング!
ビルドは、難しいところはないみたいですね。
公式ドキュメントから以下のコマンドです。
実行するのは、上記で作成したビルド環境のディレクトリですね。
(「ビルド環境を構築」の説明の例では「/tmp/build/connectorcpp」のことです。)
cmake –build . –config build_type
build_typeは、省略するとディフォルトでは、Debugが使われる…っと
(´・ω・)ん?他は?
その他の説明は4.4 Connector/C++ Source-Configuration Optionsを参照。CMAKE_BUILD_TYPE
のところを見ると良いかと…
さてビルドを実行します…
と実行すると私の環境では順調に動いていると思ったら…途中で固まった…(´ω`*)ヒ~
で最後は以下の感じのエラーが…
g++: fatal error: 強制終了 signal terminated program cc1plus
compilation terminated.
g++: fatal error: 強制終了 signal terminated program cc1plus
compilation terminated.
…以下続々と…
これを見てピーン!(-。-)y-゜゜゜と来たわけです。
「あーこれマシンパワー足りんわ~」と
確か、スレッド数を制限するオプションなかったかしら…(・´з`・)
ということで、私の環境ではマルチすぎたらダッメッ(~_~メ)てことになりました。
最終的なコマンドは以下ですね。
cmake3 --build . -j2
「-j2」はスレッド数は2個までよ!という指定です。
これで実行して、上手くいきました…パチパチ(=゚ω゚)ノメデタシメデタシ
さぁあと少し!( `ー´)ノ
インストール(ビルドしたものを配置する作業)
あまりこちらも追加で書くことはないですね。公式ドキュメント通りです。
cmake –build . –target install –config build_type
build_typeはビルドしたときと同じなんで割愛です。
実行結果を張り付けます。ここはどこに、何がインストールされたのか?を把握するために、結果を取っておくことをお勧めします。後で実際にソースコード書いて、CMakelist.txtを作るときなんかにちょっと使う部分があります。
実行結果
[root@localhost connector_cpp]# cmake3 --build . --target install -j1
[ 2%] Built target save_linker_opts
[ 2%] Built target zstd-build
[ 13%] Built target cdk_foundation
[ 13%] Built target protobuf-build
[ 13%] Built target zlib-build
[ 13%] Built target lz4-build
[ 57%] Built target cdk_proto_mysqlx
[ 63%] Built target cdk_mysqlx
[ 69%] Built target cdk_parser
[ 73%] Built target cdk
[ 80%] Built target common
[ 87%] Built target devapi
[ 94%] Built target xapi
[ 95%] Linking CXX shared library libconnector-deps.so
[ 97%] Built target connector-deps
[100%] Built target connector
Install the project...
-- Install configuration: "Debug"
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/lib64/debug/libmysqlcppconn8-static.a
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/./INFO_SRC
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/./INFO_BIN
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common_constants.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/xapi.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/xdevapi.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/api.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/error.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/op_if.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/settings.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/util.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/common/value.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/common.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/error.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/row.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/result.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/executable.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/document.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/settings.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/crud.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/collection_crud.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/table_crud.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/collations.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/mysql_charsets.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/mysql_collations.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/error.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/row.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/result.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/settings.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/session.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/devapi/detail/crud.h
-- Installing: /usr/local/mysql/connector-c++-8.2.0/include/mysqlx/version_info.h
[root@localhost connector_cpp]#
はい。お疲れさまでした~(/・ω・)/これにてインストール編終了です~
(´・ω・)これはちゃんとインストールできておるのかね?
もっともな疑問ですね~
そのあたりは次の「動かしてみよう編」を見てみて下さい。
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